GTDー導入編ー

自分がオススメするビジネス書はずばり「ストレスフリーの整理術」(デビッド・アレン著)です。

初めに

前回「こんな記事」を書きましたが、自分にとっては目から鱗の本でした。
この本は、タスクをどのように管理して実行してゆくか、ただそれだけを実に300ページ近くにわたって書いてある本です。タスク管理なんて簡単じゃん、他にもやることいっぱいあるだろう。と思ってしまいがちですが、この本ではそうではないと言います。大切なのはタスク管理だと。

知ってはいたけど

実は、アレンさんが提唱するGTDタスク管理方法、名前だけは知っていて、ネットでも調べてみたんですが、実態はよくわからず。いろんな人がいろんな方法にて解説しているんですが、どうにも他断片的でわからない。そこで原典にあたってみようと思い立ち購入することになりました。丁度9ヶ月ぐらい前の話ですかね。
哲学でも、困ったら原典にあてってみるのが定石。いろいろな解説書はあくまで、解説者の主観で書かれているので、当てになる場合とならない場合があって、しかも情報料が多くなるとそれだけ混乱させる要素が入り込む隙を与えるので、困ったら原典にあたってみるのが一番良いんです。

何故GTDか

ココが上手く説明できないと、GTDの大切さが伝わらなさそうなので、どう書いたら良いか悩んでしまうんですが、上手くかけるかどうかわからないのですが、書いてみます。
結局、ビジネス書を求めている人って、具体的に困っていることがあって、それを解決したくて、その解決のための方法論を得たくて、ビジネス書を求めていると思うんです。たとえば、部下へのコーチングとか、プロジェクトをどう進めたら良いか、クライアントとどう付き合うべきか、などなど。
そういった問題というのは、アレンさんに言わせれば「二次的な」問題であって、そういったことを求めている人に限って、タスク管理が上手くできていない、そのために、そういった問題に向き合う時間などが無くなったり、効率的に向き合うことができなくなっていて、問題解決ができない状態になっているのだと。

アレンさんはそのことを「水のように澄んだ心」と表現する。
空手で、いつでも攻撃に対して反応できる心理状態をこのように表現するそうだ。

つまり、仕事に困ってはいるがあれやこれやで困り果てている人は、タスクが思うように管理できず、モヤモヤが溜まり「水のように澄んだ心」が保てず、問題に対処することができない。

その、モヤモヤを解消して、「二次的な」問題に対処するための「水のように澄んだ心」を作り出すことを目的としたものとして、GTDがある。

だから、タスク管理より複雑で「二次的な」問題を最初に解決しようとしても上手くいくはずがない。タスク管理という具体的な癖して非常に概念的な難問が頭の片隅に残り続けそれがビジネスマンにはストレスになるからだ。

「あれをやらなくちゃ」「これをやらなくちゃ」「これを覚えておかなくちゃ」「会議はいつあるんだったっけ」というモヤモヤが頭の中に断片的な情報として入り込んでいて、外部化されていない状態はビジネスマンの精神力をいたずらに消費させてしまう。

それくらい、今の状況は複雑で混乱していて、水平的でなおかつ垂直的な様々な要因が絡み合っている、それを少しでも解きほぐし、行動を起こせるようにするのがGTDの役割なのだ。

つまり

GTDとは悩んでいるのに勿体ない、または、深層心理でビジネスマンを苦しめている(本人はそれに苦しめられているとはつゆ知らず)タスク管理から、人を解放し、その空いた時間でもっとクリエイティブな「二次的な」悩みを解決していこうというコンセプトの元に考えられた手法である。

おそらく、毎日の仕事の中で、タスク管理に悩まない、モヤモヤしたものを感じないという人で、よりクリエイティブに活動できている人はきっとGTD的なことができている人なはずなので、GTDは必要ないかもしれない。

しかし、ここに書かれたことで、少しでも引っかかることがある人は、「ストレスフリーの整理術」(デビッド・アレン著)を読んでみることをオススメします。

きっと、いろんなことがすっきりする「きっかけ」があるはず。
「きっかけ」と書いたのは、GTDを学べばすべてが上手くいくというものではない、何かに聞く特効薬などでは全くない、薬で言えば漢方薬みたいなものだから。
仕事に対する体質改善を行って、常日頃から「水のように澄んだ心」を持ちましょうというのが、GTDの目指すべきところなのだから。

どんな本があるの?

デビッド・アレンさんが書いたGTDに関する本で、翻訳されているのは以下3冊が有名。
  • ストレスフリーの整理術
  • ストレスフリーの整理術 実践編
  • ストレスフリーの整理術 仕事と人生をコントロールする52の法則

上記の本を全部読むことに超したことはないが、自分は一番最初の本だけで十分だと思っている。下の2冊は実践と親並み相談だが、GTDの神髄を知るには1冊目だけでも十分な情報量が詰まっているので、無理して続編を読む必要は無いと思う。

1冊目に非常に満足して、時間が余っていたら読む程度で全然かまわないとすら思う。

GTDー実践編ー を書きました。興味のある方はご覧ください。