RX100M2のマクロ性能を他のデジカメと比較してみました


RX100M2近影

RX100M2はマクロに強い?

ワイド端開放F値1.8・1型CMOSセンサーとそろえば、RX100M2がマクロ的に良い線行くのではないか、と思うのも無理はないでしょう。
F値とセンサーサイズの大きさを考えれば、そこら辺のコンデジよりかは背景のボケが強くなる、と考えるのが筋ってもんです。

というわけで今回は、RX100M2のマクロ性能を、他の2機種と比べてみたいと思います。
比較対象とその性能は以下の通り。
まずは、RX100M2の性能から。

RX100M2

  • ワイド端開放F値:1.8
  • 1型CMOSセンサー:2020万画素
  • ワイド端の最短撮影距離:5cm

続いて比較機種です。

PowerShotN

  • ワイド端開放F値:3.0
  • 1/2.3型CMOSセンサー:1210万画素
  • ワイド端の最短撮影距離:1cm

EOS 5D mk2 + sigma 50mmマクロ

  • 開放F値:2.8
  • フルサイズCMOSセンサー:2110万画素
  • 最短撮影距離:18.8cm

5Dmk2はガチンコマクロレンズ付けてます。
センサーサイズは違いますが、画素数でRX100M2と5Dmk2が大して変わらないですね。
その部分も含めて、どうなるか楽しみです。

実際の写真がこちら

たまたまその辺にあった、ウィスキー「白州」のミニボトルを被写体にしました。
光源は、デスクライト(暖色系の蛍光ランプ)と暖色系の光を出す、室内灯(天井に取り付けるシーリングライトですが、間接照明みたいに1度天井に当てるタイプ)です。
なるべく近い感じになるように撮影しました。
背景も、被写体の後ろにある物がどのようにボケるかを見るため、あえてごちゃっとした感じにしています。

まずは、5D mk2

SIGMAマクロ
ガチンコなので画質としては文句の付けようが無いですね。
ピントが合っている位置の、紙ラベルの材質がきちんと出ていて、だんだんとボケが始まり、背景のボケは完全にボケている。
これぞマクロレンズ、といった画質になっています。
単焦点マクロとフルサイズ一眼が合わさるとこうなりますよね…

PowerShotN

PowerShotNマクロ
いくらワイド端で寄れるとはいえ、開放F値が3.0と、1/2.3型というセンサーサイズのためにそれほどマクロ感の出ていない画質になってしまいました。
ワイド端特有のゆがみも出ており、紙ラベルの材質もちょっと描写不足という、これぞ普通のコンデジ!という感じになっています。
PowerShotNに過剰なマクロ性能を求める方が間違っているので、PowerShotNはマクロには使えないな!とは思いません。適材適所。

RX100M2

RX100M2マクロ
RX100M2です。
これ、正直評価に困りました。
何度撮影してもこうなります。
中心部の非常に狭い範囲のピントが合っている部分以外は、なんかもやのかかったようなぼんやりとした感じに映ってしまいます。
これを「ボケ」と呼ぶならそうなのかもしれないですが、自分としては「ボケ」とは言いがたいなぁと思っています。
特に紙ラベルとガラスの境界がにじんだようになっていて、レンズが曇っていたのかなと思ってしまうような状態になっています。(いつもこうなるから曇っていないんですが…)
ボケもなんというか、中途半端な感じになってしまい、若干流れ気味なのも気になります。
部屋の中での物撮りでは、マクロ的表現を期待しすぎない方が良いかもです。
絞りをあと2段ほど絞ればもう少し変わった感じになったかもしれません。

いくら、ワイド端の開放F値1.8・1型CMOSセンサーとはいえそこはズームレンズのコンデジ、限界はあります。
しかし、コンデジの中ではかなり頑張っている方なんじゃ無いかなと思いますよ。

ちなみに外でのマクロはこんな感じ

梅の写真

梅その2

RX100M2で撮影した梅の写真です。
上がF値4.0で下がF値1.8です。
F値が4.0にもなると、かなりディテールが生き生きとしていますが、後ろのボケがハッキリしかかっていて、ちょっとうるさい感じかもですね。
F値1.8だと、やっぱり例のぼんやりとした感じが出始めて、ディテールが失われ始めていますが、背景のボケは、後ろの物体が距離が離れていたためにかなり綺麗なボケになってくれています。

まとめ

EOS5Dmk2+50mmマクロというガチンコマクロ機材に比べるとさすがにマクロ性能は劣りますが、RX100M2はコンデジです。
そこを考慮しても、ここまでマクロ的な性能を追求してきたのは凄いことだと思います。
とはいえ、RX100M2は風景的な写真や、スナップ写真にはめっぽう強いので、マクロ写真にはこだわらず「おまけ」として考えた方が良いかもですね。
過剰な期待は禁物と言うことで…

花の撮影なんかでマジでマクロ撮影したい方は、フルサイズ一眼+単焦点マクロの組み合わせが素直に良いと思いますw