自分が中学生~高校生にかけて毎月買っていたのが、「COMBAT MAGAZINE」
いわゆるミリタリー系の雑誌です。
その雑誌に載っていた小林源文のベトナム戦争漫画が「Cat Shit One」です。
アメリカ人はウサギ、東南アジア人は猫という風に登場人物がすべて動物になっています。
主人公は、アメリカ人(ウサギ)の特殊偵察任務部隊隊員のパーキンス(通称パッキー)
人物描写は可愛いんですが、純然たる軍事漫画で、専門用語のオンパレード。
専門用語が分からない。ベトナム戦争のことが分からない。となると全くのお手上げの漫画です。
見た目はソフトで、中身はハード。
最後の出典の部分をみたら1996年~連載していたとのことで、自分大学生でした。
記憶がごっちゃになっとるな…
しかし、この漫画を読んでいて感じるのは、アメリカの「敵の敵は味方政策」が時間を経つ毎にどんどん裏目に出ているという事実ですね。
第二次世界大戦中、東南アジアの抗日組織にアメリカは肩入れするのですが、それがベトナム戦争中のベトコンになるわけで、ベトナム戦争中に散々アメリカはベトコンに苦しめられ、最終的にベトナム戦争に負けるわけです。
ソ連のアフガン侵攻でも、アメリカはイスラム勢力に大量の資金と武器を供給しますが、それが今日のイスラム圏と西洋の対立構造の火種になっているわけです。
また第二次世界大戦に話が戻りますが、対ナチス対策でソ連に物資援助し、第二次世界大戦に勝利するわけですが、その後の米ソ対立の起因になっていることは否定できないわけで。
ちょっと時代は前後しますが、イランイラク戦争では、イラン憎しの立場からイラクのサダムフセインを支援する立場にアメリカが回りますが、結果サダムフセインが増長し、湾岸戦争の遠因になるわけです。
ここまではちゃめちゃだと、何が安全保障なのかさっぱり分からないですね。
自国の利益を考えて「敵の敵に味方する」とその味方と思ってきた勢力があるときいきなり敵に変わって自国の利益を損なう。
アメリカはそんなことばっかりやってますね。
本当にそのときの自国の利益だけを追求してこうした行為をしているのか、ここまで見越してあえて局地的な戦争状態を常に演出することで軍産複合体が衰退するのを防ごうとしているのか、時々分からなくなります。